2019年10月



 森林ボランティア初心者研修会(後編)

森づくりボランティア初心者研修会報告の続編です。
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午前の下草刈り体験を終え、午後は夏の森での「森あそび体験」。
講師は公益社団法人日本シェアリングネイチャー協会公認インストラクターの杉本崇さん(フィールドネーム:すっぎー)。

中が見えない箱の中に「この森にある、なにか」が入っていて、ひとり一人、手で触って感触を確かめます。その触感をたよりに、「森にある、なにか」をさがすのが、<感触の宝箱>。
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森の中をさっき触った感覚をたよりに、お目当てのものを探し回りますが、なかなか、これといったものが、みなさん見つかりません。しばらくして集合の合図。はずれても、あたっても、それぞれしっかり感覚を研ぎ澄ました時間でした。
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箱の中にはサルスベリの皮
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サルスベリ

さて、次の活動は、事前に準備してある「小さな小箱」のふたをあけると何かのにおいが、、、、。
その香りだけを手がかりに二つのグループにわかれて探します。 最初は感じなかった香りが少しづつ鋭敏になっていくのを感じつつ、再び森の中を探し回ります。これがまた、難しい、、、。しばらくして、各グループで答えを決めて、紹介しあいます。嗅覚を活かす<香りの小箱>。
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<香りの小箱>
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答えわかった!
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答えはこの花!

感覚に集中して動いた後は、森の木陰に入り静かに腰をおろします。目を閉じて聞こえてくる音に集中します。両耳に手をそえて、前方から聞こえてくる音、そして後方に手をかざして後方の音を聞いてみたりしました。
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<音いくつ>

森の中で、十分に触覚、嗅覚、聴覚、を研ぎ澄ましたあと、それぞれが気持ちよい場所をさがして、ひとりで静かに自然の中にとけこむような時間をすごしました。中には、木の枝に上り樹上ですごす参加者も。
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<自然とわたし>

午後の一時間ちょっとの間でしたが、みなさんは森につつまれて、自然と向き合ったひとときになったのではないかと思います。日常の暮らしのなかで、自然とふれあう機会が少なくなっている現代、森と人とのつながりに気づくひとときでした。
今回参加者のみなさんには、宿題も出ています。最後にドングリ笛を作って鳴らしましたが、もっとうまく鳴らせるように、、、。
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ドングリ笛

今回の研修会をふりかえって思うことは、参加者に木が育つ現場を肌で感じてもらえたこと、
自然に向き合う時間を共有できたこと、その体験を通して生まれた、ひとり一人の森に対する気持ちをたいせつにしてほしいと願っています。木や森、自然に対する愛着や興味が増してもらえていたら最高です、、。

「木を育て、森につつまれる」第一回初心者研修会。次回研修会では、今回以上の多数のご参加を待っています。日程、内容等詳細が決まり次第ご案内します。


 森林ボランティア初心者研修会(前編)

先日、森林ボランティア初心者研修会を熊本市の立田山で開催しました。
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今回のテーマは「木を育て、森につつまれる暮らし」。大鎌での下草刈りと森あそび体験です。

室内で「森のはたらき」「下草刈りについて」「野外での安全管理と危険予知」「休憩と服装」について学び、実習地までの約1キロの間、ネイチャーゲームインストラクターの杉本氏(フィールドネーム:すっぎー)の指導で<小さな美>を楽しみました。

自然の中にある美しいものを各自みつけて、スライド用マウントを額縁として、まるで絵画展や写真展のような野外での即興展覧会を参加者同士で楽しみました。
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出発前、自然の準備体操
 
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題名:紅白きのこ

参加者は10代の高校生、大学生も含め、ほとんどの人が手道具による森の手入れに初めてのチャレンジです。
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最初に大鎌を使った下草刈りの演習(川上事務局長)があり、参加者の皆さんは少し緊張しながら、いよいよ作業開始です。安全に作業するために、それぞれ間隔をとり、十分注意しながら、大鎌で草を刈っていきます。

休憩をはさんで約1時間ほどでしたが、木を育てる作業「下草刈り」実習は、程よい汗と心地よい気持ちにつつまれて、終了しました。
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見本演習 
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作業体験中 
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森での笑顔

最後に森のきこり仲間(笑)で、集合写真を撮影して研究センターへ戻りました。(続く) 
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研修参加のみなさん


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