くまもと環境賞 受賞団体のお知らせ

嬉しいお知らせ!「くまもと環境大賞」にエコ村伝承館。永年活動表彰として災害通信ネットワーク。両団体の関係者のみなさま、誠におめでとうございます。

森づくりボランティアネットワークの登録団体「エコ村伝承館」(桜井良明代表:写真左)は、長年にわたるモノづくり伝承を通じた環境啓発活動により、第3回くまもと環境大賞(毎年熊本県が表彰する、くまもと環境賞の直近4年間の受賞団体の中から選出)を受賞されました。昨年12月の活動報告会で発表もしていただき、その取組に関して「放置竹林対策として竹を活用し、環境意識を高める活動」「自分も楽しく、子どもたちも楽しく」「体験活動が多種多様」など、多くの賞賛の声がありました。ほかの森づくり団体や保育園などとの連携活動にも取組まれています。
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また、第31回くまもと環境賞~永年活動表彰~では、NPO法人災害通信ネットワーク(橋柿正與代表:写真中央)が受賞されました。1999年発足以来、22年以上の永きにわたる、植林活動や森林整備活動の功績が称えられました。県庁での表彰式後、緑化推進委員会に報告にお寄りいただき、ありがとうございました。
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くまもと環境賞については新聞等でも紹介があり、森づくりに関わる団体やその取組み内容を多くの方々が関心をもっていただけたと思います。ますます森林ボランティア活動や森づくり活動が広がってほしいですね。

 【あそびと体験からはじまる共生の森づくり~リーダー養成研修報告 後編】

森林ボランティアリーダー養成研修会を令和4年1月29日(土)に開催しました。
そのようす(後編)を紹介します。

昼食後の移動経路は、球磨川添いの国道219号線を通りました。いまだ工事中が多く、参加者の方も豪雨災害の現状を初めて目の当たりにする方も多く、地元からの参加者のMさんが被災状況をバス車内から説明していただきました。一日も早い復興を願わずにおれません。
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車内より球磨川添いの状況説明


視察研修二か所目は八代市坂本町のがくゆうの森へ。鶴里ぶんぶん夢クラブ会長の井本さんをはじめ、会員の皆さんが笑顔で迎えていただきました。
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がくゆうの森)法面がくずれ道をふさいだ箇所
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炭焼き小屋
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観察小屋
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森の中にて
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しいたけの原木栽培       
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井本会長より説明


がくゆうの森では、森林の整備と活用を通じて地域づくりに取り組まれ、炭焼き小屋や観察小屋、広場などを案内していただきました。ちょうど10年だそうです。2020年7月の豪雨により、森林内の道や法面崩壊などもあり、復旧途上のなか、少しづつですが、活動を再開されていました。
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会員のみなさんの紹介
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イチョウの植樹

会のモットーは楽しみながら。
多彩な経験を持たれている会員のみなさんと意見交換し、参加者のアンケートにもこんなことが書いてありました。

・最初からずっと会長さんの笑顔が印象的でした。皆さんのキーワードが楽しむということが共通になっていることを実感。こんな風に地域を想ってくれている人がいて、子どもたちが集う森があって、すてきな所だと思った。ビックリするほど居心地が良く、もっと滞在したかったです。(焚火、ブランコ、大人でもわくわくします)
 ・井本さんをはじめ、有志の方々が皆さん楽しんでいらっしゃるのが本当によく伝わりました。それぞれのプロフェッショナルが集まって未来をつなぐ子どもたちの「生きる力」を育む場所になってほしいと思いました。親世代を支える20代の若者二人の熱い想いも伝わりました。
・私も大好きな球磨川の近くにこんな魅力的な遊び場があることに感動しました。こんなところで子ども時代をすごしてみたかったなあと心から思います。地元の方の地域愛もすてきです。キャンプなどができるなら、ぜひうかがいたいです。
・自分のライフワークのひとつ、楽しみとしてされているので森全体が自然体な感じがしました。手入れするとここまですごしやすい環境になるのですね~‼。これからここに来るのが楽しみになりました。
・手造りで楽しみながらの活動がすばらしい。活動内容をもっと聞かせてほしいと思いました。

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ふりかえりのじかん
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研修を終えて集合写真

鶴里ぶんぶん夢クラブのブログはこちらです。
今回の研修会のようすもアップされています。ぜひご覧になってみてください。

コロナ感染予防を徹底しての研修会でしたが、皆さんのご協力で予定通り実施することができました。
また次年度のリーダー研修会の詳細が決まりましたらボランティアネットのホームページ、フェイスブック、インスタグラムなどでお知らせします。引き続き、いいね、フォロー、知人へのご紹介もあわせてよろしくお願いします。


 増田さんボランティア功労賞おめでとうございます

~ボランティア活動功労賞おめでとうございます~
森林ボランティアくまもとの増田浩さんは、このたび長年の森林ボランティア活動に対して
電友会(NTT OB会)からボランティア活動功労賞の表彰を受けられました。
先日、事務所に報告においでになられたようす、ご紹介します。
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【活動経歴】
 平成9年3月~平成14年5月「みどりのボランティア」5年
 平成14年5月~令和3年5月「森林ボランティアくまもと」19年
 
平成3年大型台風により、なぎ倒された山林の木々の群れが気になった事がきっかけ。
 平成9年、県が呼びかけた「みどりのボランティア」に応募、活動開始。
 平成15年、熊本県森林インストラクター「森の案内人」として活動開始。
~活動状況冊子より~

森林に親しみ、学び、交流がうまれた活動24年だそうです。今後もますますのご活躍を期待しています。



 森にまつわるおすすめの本⑤(終)

1月に開催した森づくり講演会の際、作成したブックリスト紹介の最終回は、プラザ図書館のおすすめの本、15冊です。当日は図書館内にも展示していただきました。
こちら からダウンロード


気になる本がありましたらぜひ読んでみてください。フェイスブックやインスタグラムへのコメント、メッセージなどもお気軽にお寄せください。

Facebook https://www.facebook.com/moritoco2019/
Instagram https://www.instagram.com/moritoco2019/

なお、森都心プラザ図書館のホームページはこちらです。
https://stsplaza.jp/library/index.html


 森にまつわるおすすめの本④ ~溝口隼平氏~

【森にまつわるブックリスト紹介(その四)】
引き続き「森にまつわるブックリスト」の紹介をします。
今回は、八代市のReborn代表の溝口隼平氏の4冊の選書。(選者の紹介コメント付きです)

・森へ 福音館月刊たくさんのふしぎ (1986) 星野道夫/文•写真
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何度も何度も読みました、ただただ、魅了されました。星野道夫さんが、500年ほど前の日本の森を撮ったらばどんな写真になるだろうと妄想することがあります。

・雲の峰 鮭の川(1984)ブルース・ブラウン 著/ 池 央耿 訳・・・・写真なし
海と山と川と人と社会がどうあるべきか。ずっと前に書かれたこの本による警告内容がいまだに新鮮であることが残念でなりません。

・土中環境 忘れられた共生のまなざし、蘇る古の技(2020) 高田宏臣
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映画アバターで描かれていた、あらゆるものが繋がっているあの森が、実は足元にもあったんだ、としみじみと。俯瞰したり潜ったりして繋がりを社会全体で再認識する作業が今必要なんだろうなと思いました。

・ドングリ・ドングラ (2015)コマヤスカン 著
図説:火山性荒廃地における極相遷移過程の謎についての一考察~妄想学的アプローチ~
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ぜひ、事実であってほしいファンタジー。

以上が溝口氏の選書4冊です。ピンときた方は、ぜひ読んでみてください。(続く)


 森にまつわるおすすめの本③ ~高倉敦子氏~

【森にまつわるブックリスト紹介(その三)】
先月から「森にまつわるブックリスト」の紹介をしています。
今回は、水俣市の水俣森の会の高倉敦子氏の3冊の選書。(選者の紹介コメント付きです)

・樹木たちの知られざる生活 森林管理官が聴いた森の声
ペーター・ヴォールレーベン 著  長谷川 圭 訳  早川書房
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樹木には驚くべき能力と社会性があり、子どもを教育したりコミュニケーションをしたり、長い時間をかけて移動したりと、まるでファンタジーのような話を科学的観察眼と具体例で押さえていて、ああ、こういう人の授業を受けてみたい!世界的ベストセラーになったとのこと。森の声を聴く力、日本人には元々あった感覚なんだと思いました。この本を読むと必然的に森に行きたくなるでしょう。ミステリアスな世界に触れたくなる! ただ今熟読中。

・山と森の生活誌  遠藤 ケイ 著   日本放送出版協会
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山の中に丸太小屋を建てて自然生活を実践しながら文章とイラストを描いている遠藤さんの、自給自足に近い在り方は、ずっと憧れでした。民俗学研究のため全国を歩き、山や森に関わる人たちの話を採取、そしてまた自ら道具を作って試してみるという実践。へたな学者よりずっと説得力のある文章。イラストには自然と人間に対する愛情がこめられている。本を開くと扉にはこうあります。「探求心の旺盛な人間にとって、最もありふれた事実こそ、常に最大の喜びである」ヘンリー・デイヴィット・ソロー
やっぱりここにもソローの存在があった! 

・山菜と木の実の図鑑
  おくやまひさし 著  写真、文、イラストもポプラ社
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文字通り、生きていくために必要なものは森に行けばあるよ♪そう力強くて親切に訴えかけてくる奥山ワールド。図鑑だけどめちゃくちゃあったかくて、これ以上ないというくらい使える。ふりがなつきだから大人から子どもまで。でもこういう山や森が今どのくらい残っているんだろう?野山を歩くことは当たり前だった子ども時代。おやつは自分で調達。それは至福。この一冊があると、野山を探して歩きたくなってくると思う、そうあってほしいです。

以上が高倉氏の選書3冊です。ピンときた方は、ぜひ読んでみてください。


 森にまつわる本② 甲斐原巖氏おすすめ

【森にまつわるブックリスト紹介(その二)】
7月22日は大暑。一年の中でも一番暑い季節です。
先月から「森にまつわるブックリスト」の紹介をしています。
今回は、熊本市のNPO法人コロボックルプロジェクト理事長の甲斐原巖氏の選3冊。
(選者の紹介コメント付きです)

・だれも知らない小さな国  佐藤さとる/作、村上 勉/絵
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小人コロボックルの国がある小山に道路が通る計画が立てられ、
それをセイタカさん・小人の信頼を得た人間とかえさせようとする物語、
NPO法人コロボックル・プロジェクトの原点。 



・くまもとの自然シリーズ2⃣金峰山の自然  熊本生物研究所      (本の画像なし)
金峰山の自然環境はじめ、地形・地質や植物、野鳥、昆虫、
その他の動物を写真と略説で紹介。本法人(NPO法人コロボックル・
プロジェクト)の自然観察・自然体験活動の参考書の一つ。




・自然と人間 森は生きている  富山 和子
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川は生きている・お米は生きている との三部作の一つ。
森里川海のつながりを分かりやすく解説。

以上が甲斐原氏の選書3冊です。ピンときた方は、ぜひ読んでみてください。(続く)


 森にまつわる本を紹介します① 沢畑亨氏のおすすめ

【森にまつわる本の紹介(その一)】
6月21日、夏至を迎えました。水田が身近にある地域では、田植えも終盤となり、ホタルもそろそろ見納めかもしれません。田畑での水の管理が気になる季節ですね。

そんなことを想いながら、思い出しているのが今年の1月9日に森づくり講演会とボランティア活動報告・交流会を開いた際、会場となった森都心プラザにあるプラザ図書館スタッフの方と、登壇した方々に森にまつわる書籍を選書していただきました。そのブックリストから、少しづつ紹介します。
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まずは講師をお願いした沢畑亨氏(水俣市愛林館館長)の選書はこの3冊です。
(選者の当時のコメント付きです)
・イマドキの野生動物 宮崎学
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「宮崎さんの本は、獣害を考えるヒント満載です」


・田んぼの四季 宇根豊
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「宇根さんの本は、発売直後で図書館にはまだなかでしょう。
森と棚田は隣りにあって、棚田のことは森とは関係なかでしょが、
などと考えるような狭い人には森づくりもわかりません。」
(2021年6月15日現在、菊池市、合志市、熊本市図書館で借りる
ことができます、、)(図書館検索システム「カーリルローカルで検索」)

・絶望の林業 田中淳夫
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「田中さんの本は、林業の業界事情に詳しくて、いろいろとまずいことも
多いのですが、これが現実。」



以上が沢畑氏の選書3冊です。ピンときた方は、ぜひ読んでみてください。(続く)


 200年後の森を想う~スペシャルアニメ公開~

【200年後の森を想う~スペシャルアニメ公開】
6月21日の日曜日、NPO法人自伐型林業推進協会主催のオンラインイベント「森林大国日本~アフターコロナの社会を見据えて」に自宅からですが、参加しました。全国から100名を超える方とネット上ではありますが、共有した時間でした。
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スペシャルアニメ「200年後の森」の公開もあり、「小さな林業」というキーワードは、森林ボランティアに携わっている方だけではなく、ふだん森とは無縁の方々にとっても、大きな可能性を持った言葉だと感じました。そのショートアニメもYouTubeで公開中です。(2分34秒)ぜひご覧ください。
「200年後の森」(ZIBATSUアニメ)動画
 
また、7年目を迎えた「自伐型林業推進協会」は、日本唯一の林業専門チャンネル「ZIBATSUチャンネル」(チャンネル登録者数は6月23日現在1360人)にて、動画配信されていています。
 
自伐型林業推進協会のホームページ いろいろな動画がアーカイブされていていつでも好きなときに視聴できます。
 

自伐協HPによれば、、
自伐型林業(じばつがたりんぎょう)とは、採算性と環境保全を高い次元で両立する持続的森林経営です。参入障壁が非常に低く、幅広い就労を実現します。今、国土の7割を占める山林を活用する「地方創生の鍵」として期待され、全国各地で広がっています。

また、今回のイベントについて、《開催概要》には、こうあります。
 ~新型コロナウイルス(covid-19)の感染拡大は世界を揺るがし、いまだに不安定な状況が続いています。企業の倒産や失業者の増加のニュースが日々伝えられる中で、私たちは今後どのような未来(アフターコロナの社会)を開いていくのでしょうか。
 このような状況下にありながらも、私たちの暮らしに不可欠な空気や水を供給し続けてくれている森林と林業の価値を改めて見つめ直す機会にしたいと思います。
 当日はスペシャルアニメ「200年後の森」をオンライン上映し、同作品を手掛けたデザイナー・梅原真さんにもご出演いただき、コロナ禍以降の森と暮らしの未来について視聴者のみなさんと考えられる一時にしたいと思います。~

 

当日のイベントの動画も配信中ですので、興味のある方はぜひご覧ください。個人的には、スペシャルトーク1「ショートアニメ制作秘話」(梅原真×中嶋健造)が興味深く、小さな林業のキーワード、とても共感しました。

熊本では、くまもと林業大学校の短期課程ですが、自伐林家コースがあります。こちらも要チェックです。
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新型コロナウイルスから一番遠いところにあるのが、森林・林業だそうです。これまでにもまして、森とともに暮らす社会が必要とされていることを感じています。

追記:日曜日夕方はちょうど部分日食の時間。オンラインイベントが終わってから、部分日食も楽しみました。
後半の太陽の輝きが回復していく力が強烈で、太陽をあらためて新鮮に感じた一日でした。


 コロナの時代の日常・・・。

【コロナの時代の日常・・・】
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週末、私の住む山間部の集落では、早朝から地区の草刈り作業でした。ソーシャルディスタンス(社会的距離)をとりつつ、公園や集会所周り、竹林や道際の土手斜面で勢いよく伸びた草を刈りました。山間部では、日常的に樹木や草本と距離が近いせいか、使う道具は変わっても、定期的な作業は昔から当たり前です。現在もこの当たり前な作業を通じて住民同士の連帯感も少し(笑)ですが、感じることができます。

その日の午後、東京にある森づくり団体「NPO法人森づくりフォーラム」のオンラインシンポジウムに参加しました。代表理事の内山節(うちやまたかし)さんの講演と全国各地の森づくり団体から報告がありました。
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福島、栃木、石川、大阪、福岡、東京に行かなくてもシンポジウムに参加できる。なんて便利な世の中、、、と思いつつも、テレビ番組とも何かちがって、緊張しつつオンライン画面に向き合いました。
内容は、このコロナの時代をどう受け入れ、どのように生きていくか、森づくりフォーラム代表理事で哲学者の内山さんらしいお話が心に響きました。

感染拡大防止のために、人との接し方から暮らし方、働き方、休みのすごし方まで、日本全国中で変化・変容があり、もやもやとした心のストレスが多く生まれていますが、本質的な森づくりのありようが、少し見えてきたような、、、。また、日本の社会構造そのものが変わらざるをえない時代になって、都会から地方へ、密からオープンへ、社会的にもこれから長期的に変わっていくのでしょう。

持続可能な森づくりへ向けて、人のスケール感(80~100年)にとらわれずに、数百年~数千年、数万年の生態系のことを考えることが大切だとぼんやりながらに、あらためて感じたひとときでした。

当日の動画配信はこちらから↓「新型コロナウイルス以降の森づくりを考える」
https://www.youtube.com/channel/UCXjIE41tT6PflFNIHa936HQ/featured

このほかにも、ウェブでの森づくりに関するものとして、二つほど紹介します。

日独の森づくりに詳しい池田憲昭氏の森づくりオンラインセミナーや、
https://www.arch-joint-vision.com/performance/webinar.html?fbclid=IwAR3HpFvlzk5ZPGQlBcznAYpcmiu_OvkZcqFNhSeYHrksCHHOlNVVRYgf1Y0

ボランティアネット登録団体のゆうきの森の田中翔氏が始めたラジオトークも、聴くことができます。
https://radiotalk.jp/talk/279522?fbclid=IwAR3A3gupG7yTmkTeIdbQKaUcGtkegVYXvOQAbBJCLm5B7wNnvUPbmpZrbCU
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オンラインでもできる、森づくりの新しい学びにもチャレンジしてみませんか。


      
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